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【国会】厚生労働委員会一般質問に登板 6月 1日

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私吉田つねひこは、厚生労働委員会にて「厚生労働関係の基本施策に関する件」の一般質疑を行いました。

【産科医療補償制度と産科医療について】

<吉田つねひこ>おはようございます。立憲民主党の吉田統彦でございます。今日は40分いただきましたので、しっかり議論をさせていただきたいと思います。まず、大臣、過日いろいろ大臣にご答弁いただいた産科医療補償制度のことですが、その後何か、まだ短い期間ですからあれですけれども、何か検討や、大臣として何か、ここはちょっとしっかりと優先的に検討したい、というところがございましたら、一言お願いできればと思います。

<加藤厚生労働大臣>3月23日に委員からご質問を頂戴いたしました。その際には、現在の補償水準と支払い方法が適切か、多額の剰余金が発生しているけれども、そこをどう考えるのか、あるいは事務費が適切なのか、また補償対象の基準はどうなのか、そういった見直しを図るための視点、論点、こういったことについてご提示をいただいたというふうに思っております。こうした論点もしっかり踏まえながら、今後の見直しをしていく必要がある。そのためにも、制度の現状分析というのが大変大事だと思っておりますので、この間、周産期医療にかかわる専門家の方々から意見をお聞きする、あるいは、脳性麻痺児の看護、介護をされている方の保護者を対象としたアンケート調査、これは今、事前の調査をして、本格的な調査はこれからなんですが、そういったことでの情報収集等も図っておりますので、そうした実態の把握と並行して、我々の中において見直しに必要な検討を進めていきたい、こう思っております。

<吉田つねひこ>早速ご対応いただきまして、感謝申し上げます。ちょっと、この問題、まだ、前回少し最後時間なくて終わってしまいましたので、引き続きちょっと議論を、恐縮ですが、させていただきたいと思います。まず、大臣、本制度導入の目的の一つでありました、脳性麻痺に関する紛争、いわゆる訴訟ですよね、これの減少がこの制度によって見られたのかどうか、そして、裁判や紛争というのは認容率というのがございますよね、認容率においても何らかの、この制度の影響で変化が出たのか、紛争、訴訟が本当に、この目的の一つとなっていたように減ったのか、そして、認容率、患者さんのそういう訴えが認められるということがどういうふうに変化をしたのかということをちょっと教えていただきたいんです。

<加藤厚生労働大臣>まず、今委員もご指摘のように、この産科医療補償制度は、産科医療に係る紛争の早期解決、また、事故原因の分析を通した産科医療の質の向上を、こういった制度をつくることによって図っていきたいということを目的に、平成21年度から実施をされているわけであります。まず、産婦人科の訴訟件数の動向でありますけれども、最高裁判所医事関係訴訟委員会の医事関係訴訟事件の診療科目別既済件数というのがありまして、それによりますと、制度設計の議論が開始された平成18年には161件の訴訟があった、そして、制度がスタートした平成21年は84件、直近の平成29年は54件ということで、訴訟件数は減少傾向にありますので、これだけで断定することはなかなかできませんが、やはり、この背景には、こうした訴訟制度が創設されて、そして運用されている、これが一定寄与している、こういうことは言えるんではないかと思います。認容率の話は、済みません、データがないので、それについてはちょっと失礼します。

<吉田つねひこ>大臣、かなりデータをお示しいただいて。寄与している可能性は、大臣おっしゃったように、これはございますね。早期の解決、認容率というのは、大臣、いわゆる患者の訴えが、もうご承知だと思いますけれども、一部認められた率でありますので、それは結構重要なことなんですよ、大臣。つまり、患者側の訴えがどの割合認められているかということは、この制度によって実は影響を受ける可能性があるものですから、またそこも、ぜひ、どこかのタイミングで、この議事速報(未定稿)は、正規の会議録が発行されるまでの間、審議の参考に供するための未定稿版で、一般への公開用ではありません。後刻速記録を調査して処置することとされた発言、理事会で協議することとされた発言等は、原発言のまま掲載しています。今後、訂正、削除が行われる場合がありますので、審議の際の引用に当たっては正規の会議録と受け取られることのないようお願いいたします。そんなに難しいことではありませんので見ていただいて、この制度の評価の一つにも加えていただきたいなと思います。次に、引き続き訴訟のことをお伺いしたいんですが、訴訟権です。訴訟権を制限することは、日本国憲法第三十二条の裁判を受ける権利を侵害する可能性があることから、産科医療補償制度によって補償金を受け取った保護者や、重度脳性麻痺児は自分で裁判を起こせませんから、保護者が損害賠償請求等を行うことができるんですが。これは、この訴訟権ということ、今訴訟が減っているということをお示しいただいていますので、ある一定程度、この訴訟権に関しても、それを縛ったりする必要はないのかもしれませんが、3,000万円が私は少ないんじゃないかという提言を前にさせていただく中で、今後、これからの傾向として、3,000万円に不服であればどんどん訴訟を起こしてしまう方が増えないとも限らないわけですので、大臣、この訴訟権と産科医療補償制度、後ほど聞きますけれども、大臣が、無過失補償制度をほかの分野にも広げていく場合を想定した場合に、この訴訟権の取扱いというのはどのようにお考えになるのかということを教えていただきたいと思います。

<加藤厚生労働大臣>まず、この補償金額については、これを上げるべきではないかというご議論、これはあることは承知をしておりますけれども、これは、全体の保険財政等々も見ながら、また実態がどうなっているかということも判断しながら議論していかなきゃいけないという点があると思います。それとの関係で、訴訟権の問題でありますけれども、基本的には憲法、今お話がありました、さらに、これについても前回の見直し、平成26年度の見直しにおいても議論されておりまして、その際には、例えば本制度の補償額、これは3,000万円を超える賠償金となる事例も考えられるということで、それをさせないということになると保護者の利益を損なってしまうんではないかということ。また、そういうことになってくると、それを回避するためにもうこの制度を利用しないということになって、訴訟へ流れ込んでいくということになると、何のために制度をつくったのかという、こういった問題があります。そして、更に言えば、権利を制限しなければならない合理的な理由というのはあるんだろうか、こういった議論があります。そういった上で、本制度においては、訴権を制限する仕組みは設けないとされたところであります。私も、その議論は妥当なものだというふうに考えておりますが、その上に立って、先般も委員からお話がありました補償の金額とか、その辺については引き続き検討すべき課題だというふうに思います。

<吉田つねひこ>ありがとうございます。大変ご丁寧に答えていただきまして、感謝申し上げます。また、大臣、無過失補償制度ですね。先ほどちょっと触れたんですが、今後、ほかの分野に無過失補償制度を進めていく、そういったお考えや、それはあまり、厚生労働省、現行としてはないんじゃないかと考えているんですが、大臣、今後、無過失補償制度をほかの医療分野、産科以外のところに広げていくおつもりや検討する方向性というのはあるんでしょうか。

<加藤厚生労働大臣>もう委員ご承知のところだと思うんですが、無過失補償制度、これは平成23年8月に開催された、医療の質の向上に資する無過失補償制度等のあり方に関する検討会、ここで議論がなされてきたところであります。そして、平成25年6月で、補償範囲をどうするのか、誰が費用負担をするのか、基本的な論点も挙げられる中で、こうした無過失補償制度の検討に資するデータが揃うまで、当面、新たな医療事故調査制度の実施状況、並行して医療事故調査制度ができていますから、その実施状況を十分見きわめた上で考えていく必要があるんではないかということで、医療事故調査制度の仕組みをしっかりしたものにして、当時の話ですから、立ち上げて、一旦休会になり、その後、医療事故制度がスタートして、今やっているところであります。平成27年10月からスタートしたところでありまして。そういった意味で、まさに医療事故制度における実態、動向、こういったものをよく分析をしながら、また、それ以外についても、さまざまなご意見等、引き続きお聞かせいただきながら考えていくべき課題だということでありまして、今すぐにその議論を再スタートして答えを出し得る状況にはないのではないか、こういうふうに考えています。

<吉田つねひこ>ご答弁いただいたように、あの当時から変わっていないという理解でございますよね。無期限延期というようなイメージの議論をしていますので、その状態から変わっていないという理解だと、わかりました。では、この産科医療補償制度の主たる目的の一つに、「分娩に関連して発症した重度脳性麻痺児とその家族の経済的負担を速やかに補償します。」と書いてあるんですね。ただ、今の制度ですと、極めて残念なことに、20年ですよね、満期が。満額支払われる前に亡くなられてしまう重度脳性麻痺児が発生してくる可能性がありますよね。まだ制度がスタートして20年に満たないですから、今のところデータがそんなにないのは承知しているんですが。この途中で亡くなってしまった場合というのは、支払いもとまってしまうんですか。それとも、その後も、家族へのということも含めて続くのか、ちょっと確認させてください。

<加藤厚生労働大臣>今のお話、受給中にその対象となる子供さんが亡くなった場合ということですね。その場合には、補償金の請求権というものがどうなるかということになりますが、それは、両親など子供の相続人の方に引き継がれていくということでありますから、その方に対して引き続き残額が支払われていくということになるわけであります。
<吉田つねひこ>大変よくわかりました。つまり、一旦支払うと決まったものは、最終的にしっかりと支払われるという理解でよろしいですね。ありがとうございます。出産育児一時金のことも、ちょっとお伺いをしていきたいと思います。本制度とも関連した部分、そして、そうでない部分、お伺いしたいんですが、出産育児一時金というのは、公的医療保険が適用されなくて十割負担となる出産費用を賄うために、公的医療保険から支払われるものですよね。出産育児一時金は、かつて35万円でしたが、私の記憶では、平成21年1月に産科医療補償制度の掛金分、3万円が上乗せされて38万円となって、そして、確かその10月だったと思いますが、また4万円アップして42万円へと充実をしていただきました。平成27年の1月には産科医療補償制度の掛金が16,000円に引き下げられていますので、実質的な出産育児一時金というのは40万4,000円になりますよね、大臣。産科医療補償制度に加入していない医療機関の場合は、満額の出産育児一時金42万円ではなくて、16,000円引かれた40万4,000円しか支払われませんよね、大臣。これはちょっとおかしいなと思うんですよ。つまり、この制度は任意加入ですよね。任意加入であるにもかかわらず、こういった天引きのような行為を行うと、実質的に強制加入のように見えるわけですよね。掛金が加入機関も非加入機関も天引きされるように見えますので、実質的な強制加入ではないかと考えざるを得ないんです。また、実質強制加入なのに強制加入とうたえない理由の一つは、民間保険会社に委託しているというのも影響しているのかどうか、教えてください。

<加藤厚生労働大臣>まず、今回の産科医療補償制度を議論したときに、まず速やかな制度の立ち上げが必要であるということ、また、分娩に関連して発症した障害についてのみ法律に基づく補償対象とすることについて、他の公的な障害者福祉政策とのバランスを考慮する必要、そういった事情から、立法化せずに民間保険でやっていかないと、先ほど申し上げた、速やかな制度の立ち上げもできないだろうと。民間ですから、任意加入で強制というわけにはいきませんね。こういう仕組みになる中で、しかしながら、全員が入ってもらうようにしていくにはどうするのか。そして、先ほどの出産一時金も、基本的に、もちろん、その分娩の施設にかかった費用を実費弁償しているわけではありませんが、考え方としては、それにかかる費用を見ながら、必要な、平均値をお出しをしているということですから。そうすると、加入しているところと加入していないグループを分ければ、少なくとも16,000円ですが、産科医療補償制度掛金がこの分が違うわけですから、そこを反映する、こういう仕組みにしているわけであります。最初のうったてから、そういうことで進んできた中で整合性のある仕組みをとる、そして、その中で、できる限り全ての方が入っていただけるということであります。実際、もう委員ご承知のように、ほとんどと言っていいか、たしか三診療所を除く全ての分娩施設が加入している、そういう状況にもなっているわけであります。

<吉田つねひこ>ご答弁から、かなりいろいろお考えになってこういう形をとられたということはわかりました。ただ、大臣、結局、産科医療機関というのは民間保険にも入れますよね。これは無過失補償ではないですよね。基本的に、その場合、やはり掛金に対して補償額が大きいんですよね。大きいんですよ。掛けた額に関して受け取れる補償額が大きい。これは無過失じゃないですから、大臣。有過失の場合ですよね。そうすると、任意加入に本当にこの制度をしてしまうと、やはり産科医療補償制度に誰も加入しなくなっちゃって、そのかわり民間の方の掛金を増やした方がリスクが減るということで、そういうふうな医療機関が増えるということになるんだと思います。つまり、大臣、産科医療補償制度が自由に、そういうふうに上手くたてつけをつくらないと、入る人が減っちゃって、かわりに民間保険に入った方が補償額が大きいわけですよ。だから、いざ訴訟になったときなんかは、やはりそちらの方がすぐ回避につながる可能性があるということです。そういう可能性もあるので、やはりより一層、産科医療機関がそういう考えにならないためにも、この制度をより充実させていただくことと、そして、多くの産科医療機関で民間の保険会社をもうからせる制度というのはやはり好ましくないですし、保険会社だけが利益を得る、と思っていますので、大臣、ちょっとそこはしっかりと今後対応していただきたいなとお願いをして、次の質問に移ります。厚生労働省の想定する今後の助産師さんとその資格制度のあり方に関してちょっと質問させてください。今、看護師さんの数は、木村先生も委員でいらっしゃいますけれども、日本看護協会の平成28年の集計で121万665名、助産師の数は3万9,613名となっています。助産師さんは意外と少ないんじゃないかなと思われます。地域によってはお産難民とかが存在する中で、産科医療における助産師の役割は大きいと思います。助産師さんというのは自分で産院を開いてお産ができますからね、開業する権利もありますから。なかなかそういうところは減ってきていますけれどもね、今。今後、我が国の助産師の数は増やしていこうとお考えなのか、それとも減らしていこうとお考えなのか、大臣はどのようにお考えでしょうか。まずお答えください。
<加藤厚生労働大臣>助産師によるケア、分娩の充実、これは、妊産婦の多様なニーズに応えて、そして産科医師そのものの負担の軽減にもつながるわけでありますので、産科医療全体の充実のためにも大変重要だというふうに思います。厚労省では、産科病棟等における助産師の積極的な活用を進めておるわけであります。具体的には、助産師が中心となって医療機関において助産ケアを提供する院内助産あるいは助産師外来の取組を進め、院内助産等のガイドラインの策定及び地域医療介護総合確保基金を活用した分娩室の整備等への支援を実施しているところであります。また、助産師が活躍していくためには養成数の確保が必要でありますから、助産師養成所の整備、運営に対する補助も行っておるわけであります。実際に、助産師の数、先ほど4万人弱ということでございますが、近年これは増加傾向にあります。厚労省としては、そうした助産師さんをしっかり確保していく、そして地域において安心、安全、快適な出産が行われていく、そのために助産師さんの活躍する基盤をしっかりとつくっていく、こういう姿勢で取り組ませていただいているところであります。
<吉田つねひこ>大臣、それはおっしゃるとおりで、ありがたいんですが、実際、ただ、現在、助産師学校の閉校、やめちゃうところが増えているのをご存じですよね。この理由の一つには、教官の数がたくさんいる割に、卒業生の数が見合わない。あと、財政措置していただいていると伺っていますが、やはり財政的な問題等の理由があるんですね。さっきご答弁いただきましたから、現実の現場ではまだまだ閉校していく状況にありますので、財政措置の仕方に関してはちょっと見直しやご検討をいただきたいと思います。そして、この受験資格も、確かに、今は四年制大学に選択制の助産コースを設置する大学も増えるなど多様化しているんですけれども、より多くの看護師が希望すれば、助産師資格を取りやすく多様化させる、いろいろなコースやそういったことを用いて、いわゆる資格を取りやすくするようなおつもりはあるんですか。

<加藤厚生労働大臣>助産師の養成課程、基本的には、先ほどお話があった四年制であれば助産師課程であり、また、あるいは養成期間が三年程度の養成所、短大で看護師資格を得ておられれば、今度は助産師養成所等で一年以上の養成を受けていく、こういう仕組みになっているところでありまして、実際の定員を見ても、一番多いのは養成所が43校、982人、こんなふうになっているわけであります。今、看護教育については基礎教育全体の見直しをしておるわけでありますから、その中において、今ご指摘の助産師の養成についても検討するということでございます。

<吉田つねひこ>ありがとうございます。ぜひご検討を進めていただきたいと思います。それで、産科の強化ですね、大臣。助産師数自体を増やすのも大事なんですけれども、助産師の掘り起こしというのも現実的に必要不可欠だと考えます。大臣、特に国立や公立や公的な総合病院の産婦人科というのは、産科が閉鎖しているところがいっぱいあるんですよ。産科をやめちゃって、婦人科はがんの方をやるんですけれども、お産をやめちゃったりするんですよ。そういう総合病院がずっと抱えていた助産師さんというのは、一般の看護師さんとしていろいろな病棟で勤務をしている。それもいいことだとは思います、別にそれは自由ですから。ただ、言うなれば、そうすると、助産師資格に関しては、休眠保育士さんだとか潜在保育士さんみたいな感じで、休眠助産師さん、潜在助産師さんになっちゃっているわけなんですよ。それは、やはり総合病院の給与や福利厚生が私立の産科、お産ばっかりやっている病院より魅力としてすぐれているということもあるわけだと思います。そういう潜在助産師さんにやはりお産の現場に戻っていただくためには、助産師さんの待遇改善をしなければいけませんよね。つまり、そうすると、開業医の産科や民間病院のお産、産科で助産師をする方が増えると思います。ただ、それをするんだとすると、やはり出産育児一時金を上げて、これは産科医療全体の強化として、民間の産科医療機関の強化をするということは一案ではないかと思うわけであります。現在、42万円ですね。これを例えば52万円に増やすとすると、昨年一年の新生児数は94万1,000人でございますので、これを10万円上げると941億円の予算ということで、無理ではないですし、これをすることによってお産や産科医療や子供の数を少しでも増やしていけるということで、こういった予算をつけることもぜひ検討していただきたいんですが、大臣のお考えをお聞かせください。

<加藤厚生労働大臣>やや、卵が先かひよこが先かという議論のところがあるんだろうと思います。先ほどご説明したように、出産一時金というのは、実際にかかる出産費用をベースにつくってるわけでありますから、その出産費用が、今、委員ご指摘のような形で、さまざまな高度化を含めた対応、あるいは処遇改善、そういったことを通じて上がってくれば、必然的に、やや後追いの形にはなりますけれども、上げていく、こういう仕組みになっているわけでありますので、先にそれが先行するということが、逆に、今委員の言われる、そういった目的にどこまでつながり得るのか。大事なことは、そうした処遇改善等をどう図っていって、安心して出産できる環境をどうつくり上げていくかということだと思います。そういった意味においては、まさにそうした助産師さんの、ある意味では数と、そしてその方々のスキルの向上等々。それから、先ほどお話があった、国立等々でやめてしまった助産師さんがどうなっていくのか。一部は、助産所等を自分でやっている方もいらっしゃいます。また、そういった意味で、もうその職から離れた方については、これは看護師等免許保持者の届出制度などによるナースセンター、これは看護師全般でありますけれども、その中において助産師というものも対象にしているわけでありますから、そういった活用等をしっかりすることによって復職支援をしていく。あるいは定着促進のためには、医療勤務環境改善支援センターというのがございますから、そこにおいて、専門的な助言あるいは院内保育所への支援等、勤務環境の改善を図る、こういった総合的な対応をしていく。そして、その中で、先ほども申し上げたように、トータルとして出産費用が上がってくるということになれば、それに応じて出産一時金というものをどうするかということを検討していく、こういうことになると思います。

<吉田つねひこ>大臣、大事なことをおっしゃっていただきましたが、そういうふうに産科医療界が産科医療という質の向上に資するために待遇改善等をしてくだされば、出産育児一時金を上げることを検討しますよという答えに聞こえたんですけれども、それでよろしいですよね。

<加藤厚生労働大臣>したがって、公的病院における出産費用等を勘案して定めているわけですから、そうしたところの出産費用等が上がってくれば、ちょっと後追いにはなりますけれども、そういった対応をこれまでもしておりますし、引き続きそういう対応をしていきたいと思います。

【病児・病後児保育について】

<吉田つねひこ>大臣、いいお答えだと思います。ありがとうございます。話をかえまして、お産の話はこれで終わりにさせていただいて、病児保育のことをちょっと確認させていただきたいんです。大臣は、保育を準義務教育にすると、所信表明に対する昨年の11月24日の一般質疑で私に力強くお答えいただきましたね。そうすると、保育は当然そういう形とすると、今度は、病児保育や学童保育というものをやはり注力しなければいけませんね。基本的な考え方としては、大臣は、病児保育を今後しっかり力を入れてくださるのかどうかということ、また、病児保育を応援したいと思う小児科医がいれば、その希望を最大限生かしたいとお考えいただけるのかどうか、お答えください。どなたでも結構です。どうぞ、政務官。

<大沼大臣政務官>お答えいたします。病児保育事業は、病気になった子供の保護者が希望に応じて就労できるようにするため、非常に重要な事業であると思っております。吉田委員の息子さんも私の娘も同じ保育園で、私も、37.5℃になると保育園から毎回電話がかかってまいりまして、そして秘書が迎えに行って、会館でその間見るというようなことが小さいころは大分続きました。そういった意味で、本当に病児保育事業というのは非常に大事なことだと私自身も考えております。ただ、実際にこれを運用するに当たりましては、感染症の流行であったり、病気の回復による突然の利用キャンセル等がございまして変動が大きく、経営が不安定になるなどのご指摘をいただいておりましたことから、平成30年度予算におきましては、この運営費の基本単価について、より事業の安定につながる補助の仕組みを構築いたしました。さらに、利用児童数に応じた加算につきまして、現在2,000人となっている上限を見直しまして、年間2,000人を超えて利用した場合にも利用児童数に応じた加算を行うことにいたしました。こうした取組を通じて、地域の保育ニーズに対応できるよう、病児保育事業の一層の推進に取り組んでまいりたいと考えております。

<吉田つねひこ>ありがとうございます。ぜひ力を入れていっていただきたいんですが、もう少しお伺いしますね。実際の病児保育の現場の話をすれば、今は実際は開業医の小児科の先生が病児保育をやっていることが多いですよね。多くなってきているんです。ただ、実際、総合病院でも可能であれば行うべきだと思うんです。それはなぜかというと、地方もそうですけれども、大体のところは総合病院や基幹病院というのは立地上すごくいいところに立地していることが多くて、官庁街なんかに国立病院機構なんてあったりするわけなんですね。そういった中で、逆に、現場の基幹病院の小児科医が病児保育のニーズや必要性をしっかりと考えて、やりたいなと思っても、こういう比較的公に近い機関だと、なかなか事務方の理解が得られにくいなんていう事例をよく仄聞するんですよ。これは事務方が悪いと言っているわけじゃなくて、事務方が対応能力や処理能力、そういうものも考えてなのかもしれないんですけれども。例えば、政務官、そういうふうに重要性をお考えいただけるのであれば、公的病院や公立病院や国立病院機構のような病院にも、ぜひ病児教育に関してどのような意見を持っているかということを聞き取りをしていただいて、ぜひ、彼らがこの日本国の保育を少しでも前に進めるために病児保育をやりたいと思うのであれば、政府として、事務方を含めて、環境整備も含めてやっていただきたいと思うんです。だから、まず、その聞き取りとかを厚生労働省として、していただけませんかね。

<大沼大臣政務官> 御指摘のとおり、病児保育事業のうち、病児対応型の約8割は病院又は診療所で事業を実施しているところでございます。先日も安藤委員の方から主に医師会の取組についてご質問があったかと思いますけれども、この病児保育事業を実施するにあたりまして、医師が常駐する病院等を活用することで、児童の体調の悪化など緊急時の迅速な対応が期待されると考えております。私の地元、山形県におきましても、昨年、済生病院、総合病院が病児保育をちょうど始めたところでございます。そうした事例をしっかり収集した上で、これからも病児保育が幅広く実施できる体制づくりに力を注いでまいりたいと思います。

<吉田つねひこ>政務官、聞き取りはしてくれますね。聞き取りはしてくれますね、大丈夫ですね、それだけ答えてください。してくれるのか、してくれないのか。

<大沼大臣政務官>まず、山形市の済生病院の方には、私、実際、聞いてまいりたいと思っております。

<吉田つねひこ> 政府として、山形だけじゃなくて、あまねく多くのところに聞いてほしいということです。

<大沼大臣政務官>現在もいろいろなところから聞き取り調査もしておりますので、しっかり対応してまいりたいと思います。

【再生医療に対する日本国の政策、特に「iPS細胞と加齢黄斑変性」について】

<吉田つねひこ>新妻政務官もきょう来ていただいていますが、ちょっとそこに関係するところを一つ、街頭演説でもよくご一緒させていただいていますけれども、新妻政務官、文科省から来ていただきましたのでちょっとお伺いしたいんです。これは厚労、文科にかかわるところなんですけれども、時間も大分迫ってきていますので端的に申し上げていきますが、iPS細胞の研究というのは日本のフラッグシップであり、また山中教授がつくり出したすばらしいもので、日本の誇りですよね。あれだけ短期間でノーベル賞を得られたのはsiRNAとiPSぐらいかなと私は見ておりました。その中で、今、加齢黄斑変性に対するiPS細胞の治療が行われて臨床研究がされていますよね。この額が、昨年度まで、厚生労働省所管の再生医療実用化研究事業で7.8億円、文部科学省所管の再生医療の実用化ハイウエーとして8億円、同所管の再生医療現拠点ネットワークプログラム、疾患、組織別実用化研究拠点として21億円の研究費が認定されています。ただ、残念ながら、まだ、iPSの自家移植は一症例でやめてしまいましたね、一症例で。今、他家移植というのを5症例やって、11月に結果、情報公開はある程度するということですが、まず、ちょっと国民に対する情報公開が乏しい感じがするんです。もちろん知財との関係はあるんですが、これだけの予算をかけている以上、この極めて少ない情報公開に問題があると考えますし、また、研究費の額等、タイムテーブルが遅れに遅れていますよね。これは、当初の予定では、もっととっくに早くやっている予定だったのに相当分遅れているこのタイムテーブルに関して、ちょっと問題があるんじゃないかなと思うんですが、文部科学省と厚生労働省の双方のご意見を教えてください。

<新妻大臣政務官>ご質問大変ありがとうございます。まず、情報公開をもっと積極的にすべきなのではないかという問題意識なんですけれども、確かに、国が支援を行った研究の成果は積極的に公開することが重要だと考えております。先生ご指摘のこの研究につきましては、AMED、日本医療研究開発機構を通じて支援を行っておるところですけれども、AMEDでは、各研究課題に対して、論文とか学会発表などの積極的な成果発表を求めるとともに、また、公開シンポジウムにおいて研究の進捗状況や成果を報告する機会を設けているところです。また、各研究課題について、外部の有識者による中間評価などを行って、その結果は、研究費の配分とか研究計画の見直しなどに適切に反映するというふうにしております。今後とも、情報公開、また研究の評価などを通じて、研究の適切な推進に努めていきたいと思っております。

<大沼大臣政務官>前回、内閣委員会の方でも委員からご指摘がございました、既に高橋政代プロジェクトリーダーを中心にiPS細胞を用いた臨床研究については実施が行われ、この結果がまとまり次第ご報告をいただいておくことになっておりますけれども、ホームページであったり、いろいろな論文、雑誌等で発表はされておりますが実際に国民に直接的に訴えるという意味では、まだまだ広報という意味では不十分であるというふうに私どもも考えておりますので、また、どういった広報のあり方がふさわしいかも含めて考えてまいりたいというふうに思います。また、委員ご指摘の、国の事業でありますが、iPS細胞の研究につきましては、ほかのプロジェクト、例えば心不全であるとか脊髄損傷、パーキンソン病等の疾患に対しても、研究が大阪大学、慶応大学、京都大学等でも進められております。こちらもあわせてしっかり周知してまいりたいと思います。

<吉田つねひこ>では、もっと具体的に聞きますけれども、両政務官に端的に一言で答えていただきたい。この研究で目が見えるようになると思いますか、思いませんか。

<大沼大臣政務官>大変多くの国民が期待しているというふうに承知しておりますし、私ども厚生労働省としても、その期待があるから当然研究にも助成しているところでございます。しっかりとこの実用化に向けて、治験、臨床研究等に位置づけていくように支援してまいりたいと思います。

<新妻大臣政務官> 確かにこの研究は、iPS細胞の臨床応用、国民の期待は大変に大きな分野であると思うんですが、一方で、最先端の技術でありまして、文科省としては、まずは品質、安全性を最優先にして慎重に進める必要があると考えております。加齢黄斑変性に関します研究は、我が省として、平成23年度から支援を行ってまいりました。平成26年にiPS細胞を用いた世界初の臨床研究として、患者さん由来のiPS細胞を用いた網膜色素上皮細胞移植が行われまして、さらに、平成29年には、京都大学のiPS細胞研究所が樹立しました、他人由来の臨床用のiPS細胞ストックを用いて網膜色素上皮細胞移植が実施されまして、臨床応用に向けて着実に進捗をしてきたと認識をしております。文科省として、引き継き関係府省と連携しながら、研究開発の着実な推進に取り組んでまいります。

<吉田つねひこ>両政務官、僕は、見えるようになると思うか思わないかを聞いただけであって、ほかは答えなくていいです。そこは大事なことなんです、この研究において。もう、一言、見えると思うか思わないかだけ、お二人とも答えてください。これは大事なことなんです、研究において。委員長、とめてください。とめてください、とめてください。とめてください。委員長、とめてください。もう大分経過しています。

<新妻大臣政務官>この研究をされている高橋先生の見解では、視力の低下をとめることはできる、ただ、視力の劇的な改善が見込めるものではない、そういう見解でございます。

<大沼大臣政務官>現在行われている研究におきまして、安全性をしっかりと確証していくことがまずは第一の目的であるというふうに認識しております。

<吉田つねひこ>そうなんですよ。余りそういうふうに政府が言ってしまうと、現場が緩んじゃうのでいけないんですけれども、私は、これは愛のむちとして言っているんです。これだけやはり巨額のお金をかける以上はしっかりとした成果を出していただきたいし、これが次の、脊髄損傷や肝臓、あと心臓の再生医療、iPSのものの、ただの実験台というかステップになっちゃって国としてはいいとお考えなのか、それとも、それとしてやはり成果をしっかりと出してほしい研究なのかということは、これだけの額をやっていますし、日本国として、フラッグシップとしてやっていただいている研究なので。私はこれを応援していますよ、もちろん。大応援しているし、いい結果になるように応援をしていますが、やはり、その辺は、研究者に対しても厳しいプレッシャーをかけることも大事なんですよ、研究というのは。求めるものをしっかりと明示して、そこに一心に向かわせる。これは国策ですよね、大臣。大臣、うなずいていただいていますけれども。なので、そこをしっかりやってほしいということ。あと、最後に一言だけ。再生医療っていっぱいあるんです。日本の再生医療って、結構いいものがあるんですよ。iPS一辺倒じゃなくて、今、実は、すぐれた再生医療研究が、予算、結構枯渇している部分があるんですね。なので、ちょっと再生医療全般の予算配分に関して、簡単で結構ですので、今後どのような見通しや展望を持ってやっていかれるかを最後にお答えいただきたいと思います。

<新妻大臣政務官>先生ご指摘のとおり、iPS細胞の研究のみならず、再生医療分野の研究全般について広く進めていくことは非常に重要なんです。幹細胞の種類等にかかわらず、iPS細胞以外の有望な研究に対しても積極的に支援をしていくことが非常に重要だと考えております。このような観点から、平成28年度から、幹細胞・再生医学イノベーション創出プログラムを開始いたしまして、特に若手を重視した次世代の再生医療につながる挑戦的な研究に対して積極的な支援にも努めているところです。今後とも、先生ご指摘のように、多様なシーズの育成にも十分配慮しつつ、再生医療分野の研究開発推進にしっかり取り組んでまいります。

<大沼大臣政務官>現在、日本医療研究開発機構を通じて、厚労省としては研究費の助成を行っているところでございます。平成30年度予算額は、157億円のうち、厚生労働省は34.6億円ということで、我々としても、この日本医療研究開発機構を通じての研究というものを推進しているところでございます。委員ご指摘のように、再生医療の研究支援の進捗、管理のマネジメントもしっかり行うとともに、適切な把握に努めてまいりたいと思っております。

<吉田つねひこ>ちょうど時間になりましたので、終わらせていただきたいと。また、この件も含めて、いいディスカッションができればと思います。ありがとうございました。

 

以上、厚生労働委員会での「厚生労働関係の基本施策に関する件」の一般質疑の報告でありました。

私は、国民の皆様が安心・安全に暮らすことができる社会を構築するため、これからも、政府に訴えていきます。皆様のお声をお寄せください。

衆議院議員 吉田つねひこ 拝

予告【国会】厚生労働委員会参考人質疑:「医療法及び医師法の一部を改正する法律案」 7月12日
【国会】立憲民主党 農林水産部会 3月28日
予告【国会】厚生労働委員会:健康増進法の一部を改正する法案の継続質疑 6月14日
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【国会】健康増進法の一部を改正する法律案趣旨説明質疑で本国会登壇 6月8日
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