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vol.101 保守を考える -その8- 《我が国の保守》

吉田つねひこ「政治が視えるメルマガ」の第101号です。

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テーマ : 保 守 を 考 え る -その8― 《我が国の保守》

~はじめに~

今号も前号より再開させていただきました「保守を考える」というテーマについて、論じさせていただきたいと思います。

 

【丙】我が国の2000年以降の保守主義

 

本項では、我が国の西暦2000年以降の「保守主義」について考察いたします。これは安倍政権とは保守政権なのか?トランプ政権も?巷間に「保守」と自認、場合により僭称する政治家があふれ、その意味が拡散し理解が希釈されていく中、今語られる「保守主義」とはどのような思想なのか?「右派」や「復古主義」、「新自由主義」等との違いは何なのか。また、対する「革新」や「リベラル」との関係はどうなっているのか?を現代的に解き明かすことに繋がります。

2000年代に入ってから急速に日本で意味が軽くなった言葉のひとつに「保守」というものがあるのは事実でありましょう。2000年当時は小渕恵三首班による第二次小渕改造内閣からその死去に伴い、森喜朗首班による第一次森内閣が組閣される年でした。その後に2009年8月30日の第45回衆議院総選挙による民主党による政権交代を経て、直近の2014年末の第47回衆議院総選挙では“タブーを斬る”と称し排外主義を煽った政党と田母神俊雄元航空幕僚長そして排外主義と差別主義に血道を上げた結果、公安調査庁『内外情勢の回顧と展望』の常連となった団体らが「行動する保守」を名乗っています。このように我々は本来「保守」という語彙が有していたはずの価値の零落を目の当たりにしています。どうして「保守」という言葉はこのように価値の落魄凋落を招くほどに漂流し、異類無碍な使用がなされるような事態になってしまったのか?その理由の一つは前述したように保守主義の説明に必要不可欠な「過去」について、どの時点の「過去」に力点や起点始点を置くのかに依って、保守主義の印象が時として僭称者の都合のいいように動揺流転するからでしょう。

例えば、およそ平安時代末までの武士の世になる前の伝統と、鎌倉時代以降の武士の世になってからの伝統、江戸までの伝統と明治維新以降の伝統を、一定の連続性のもとに語ろうとした場合には、その時代の公儀(政府)の権威基盤が変化しているため、破綻や齟齬が生じます。それゆえ、どこかに伝統の連続性の起点始点となる「過去」を設定しなければならないわけです。例として、靖国神社には老中暗殺計画である間部要撃策により、当時の公儀である江戸幕府により斬首された吉田松陰や幕臣により結成された京都見廻組に暗殺されたとされる坂本龍馬が維新殉難者として合祀され、境内に併設された祭神所縁の資料を集めた遊就館でも説明に使用されています。しかしながら、西南戦争で没した西郷隆盛(維新三傑)や佐賀の乱で斬首される江藤新平(維新十傑)らは維新の最大の功労者であるものの叛乱を起こしたため祀られていません。これは明治維新後の西南戦争の後に勝者が築いた体制側から見た「過去」の見方ではないでしょうか?だとすれば「江戸時代」的な文化を道徳の規準として護るべき「伝統」及び「過去」とする動きもあれば、日本神話の時代を振り返り、護るべき「過去」とする立場もあるわけです。更には、戦後の高度経済成長期というやや近い「過去」について“あの頃の日本は輝いていた”と懐古する者もいます。(次項以下で述べる安倍総理の国会での答弁にまさにそういった部分がありました)

また一方で、別の視点で言えば、以前“保守を考える:その6 我が国の保守(甲)日本の保守の立脚点を探る”でも少しご紹介した上智大 中野晃一教授(比較政治学)が著された“『戦後日本の国家保守主義――内務・自治官僚の軌跡』岩波書店2013年 vii-ix頁”にみられる「国家保守主義」のように、戦前から戦後に続く日本の統治思想並びに制度的な特徴について、国家の権威のもとに保守的な価値秩序へと国民統合を図るものとして、使用されている場合もあります。中野教授によれば“前近代に起源を有する既存の権力秩序を「保守」することを目指す保守思想のなかでも、日本におけるバリエーションは、そうするためにエリートが国家という近代制度に依拠することが際立って”いたといいます。では、このような日本における「保守主義」のバリエーションとはいかなるものであったのでしょうか?上からの保守主義=官製の保守主義もあれば、下からの保守主義=民衆からの保守主義もあり、知識人らによる保守主義も数多く存在したわけであります。

 立憲民主党愛知県第1区総支部長 衆議院議員 吉田つねひこ

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