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vol.85 保守を考える -その2- ~保守という言葉の起こり~

吉田つねひこ「政治が視えるメルマガ」の第85号です。

このメルマガでは、国会の流れ、政策の動き、私の活動などをお伝えします。

 

テーマ : 保 守 を 考 え る

-その2― 《保守という言葉の起こり》

~はじめに~

7月2日実施の東京都議会議員選挙が6月23日に告示されましたので、前号に

引き続き、数稿に渡り政治的なお話を少しばかり挟ませていただきたいと思

います。

 

■保守という言葉の起こり

 

現代において極めて分かりにくい表現である政治用語の『保守』を生んだ

のは、18世紀後半から19世紀にかけての激動極まりない時代であり、ブルボ

ン朝絶対王政→第一共和制→第一帝政→王政復古(7月革命、2月革命)→第

二共和政→第二帝政→第三共和制と目まぐるしく政体を変えながら、近代フ

ランスの始まりを告げる端緒となったフランス革命とされます。

「自由・平等・友愛」を掲げ、市民と呼ばれることを誇りにしながら個人が

対等に政治参加することを目指した革命でしたが、その過程で王政を保とう

としたのが保守、王政を倒そうとした勢力が革新でした。その中で保守派の

論客として革新勢力に真っ向から反対したのが「保守主義の父」と言われる

エドマンド・バークでした。1790年に対岸の英国で書かれた「フランス革命

の省察」に、以下の件があります。

 

「物事をこれまでとは正反対にするというのも、安直さにかけては、すべて

をぶち壊すのといい勝負である。前例のないことを試すのは、じつは気楽な

のだ」(佐藤健志訳、PHP刊)いかにも頑迷な老人が現状維持を掲げてい

るようにみえますが、バークは革命の本質を、貨幣所有階級が自己利益拡大

のため、抽象的思弁にすぎない啓蒙思想を武器とし、下層大衆を扇動してつ

くりだしている「恥知らずの純粋民主政」にあるとして非難し、それに対し

て英国の伝統社会には、人間社会のあらゆる矛盾の調和、あらゆる徳と完成

がすでに実現していると論じました。しかし、その根底にあるのは理性によ

る人間の進歩に対する深い懐疑、人間は放置されれば止めどもなく無秩序に

走るものであるという悲観的人間観があったようです。

しかしながら、当時保守主義という言葉はありませんでした。保守主義と

いう言葉の最初の使用は、1818年政治家、ロマン主義文学の先駆者、そして

美食家としても知られるフランスのフランソワ・シャトーブリアンが自分の

雑誌に『保守主義者Le Conservateur』と命名したこととされています。以

後の保守主義者は、人間観までも含めてその論拠の多くをバークに負うこと

となりました。ちなみに、ヒレ肉の中央の太い部分もしくはそのステーキを

シャトーブリアンと呼びますが、これは、保守主義者シャトーブリアンの料

理人モンレイユが考案し名付けたとされますが、畜産物の集積地シャトーブ

リアン市に由来するという説もあります。話を戻しますが、このバークの書

が後世に残りかつ各国語に翻訳され、世界中で19世紀中期まで保守主義の聖

典とされたのは、当時の革命の行く末を的確に予見していたからとも考えら

れています。急進的改革で前述のように政体は変わりフランスは混乱の極み

となりますが、バークはいずれ軍人による独裁を招くと予想していました。

そう、ナポレオン・ボナパルトによる第一帝政です。

 

さて、保守主義者にとってみればナポレオン・ボナパルトによる第一帝政

は間違いなく革新ですが、ナポレオン三世による第二帝政は革新でしょうか?

保守でしょうか?当時は、復古的改革主義という概念はなかったはずです。

また、ナポレオン四世以降現在まで存在するナポレオンとその一族を再び

フランスの支配者皇帝に据えようとするボナパルト家支持者であるボナパル

ティストの掲げるボナパルティズムは、広義では革命運動を強権でもって弾

圧しようとする権威主義的・反動的な運動も意味しますが、保守勢力なので

しょうか?

 

近年、米国オバマ大統領のCHANGEではありませんが、とみに日本の政治家

の言葉の中で「変える」や「ぶっ壊す」が用いられますが、それは革新勢力

が増えたことを意味するのでしょうか?

聖域なき構造改革を標榜した小泉純一郎元首相は保守勢力ですか?革新勢

力ですか?バークの眼から見た場合、聖域なき構造改革で分厚い中産階級が

日本を支えていた一億総中流社会を破壊したという意味では革新の極みと言

えるかもしれません。

 

(次号に続く)

 

元衆議院議員 吉田つねひこ

 

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(2017年6月25日 記)

 

民進党愛知県第1区総支部長

元衆議院議員 吉田つねひこ

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